熟成の極み「蔵出しベニーモ」ファンドのスタート
熊本県大津町に位置する株式会社なかせ農園が、ミュージックセキュリティーズが運営するクラウドファンディングプラットフォーム「セキュリテ」で『熟成の極み「蔵出しベニーモ」ファンド』の募集を開始しました。このファンドは、農業の持続可能な発展と地域社会の課題解決を目指しています。
熊本地震からの復興
2016年4月に発生した熊本地震は、なかせ農園にとって大きな試練でした。50年以上の伝統を誇るさつまいも生産の基盤が甚大な被害を受け、一時は廃業も考えたといいます。しかし、地域の特産品であるさつまいもで復興を果たそうと再起を決意。法人化を果たし、事業の拡大を目指す新たな挑戦に乗り出しました。
「蔵出しベニーモ」の魅力
「蔵出しベニーモ」は、独自の技術で熟成されたオリジナルブランドのさつまいもです。栽培品種は「べにはるか」で、長期間貯蔵することで糖度が上がり、しっとりとした食感を持つ特徴があります。消費者からは「自然な甘さと香りに引きつけられる」や「焼き芋にした際の蜜芋感がクセになる」といったお声も届き、全国的な評価を受けています。実際に、全国規模の「日本さつまいもサミット」において「ファーマー・オブ・ザ・イヤー」と「サツマイモ・オブ・ザ・イヤー」を連続受賞するなど、その品質は折り紙付きです。
熟成に至るまでの技術
大津町には、山を削った熟成庫を用いた伝統的な貯蔵文化が存在します。なかせ農園ではこの伝統を受け継ぎ、環境制御型の貯蔵倉庫を整備しました。温度、湿度、CO₂濃度を最適に管理し、年間を通じて安定した熟成を実現。約1,500時間にわたる熟成により、平均糖度30度以上、最高40度に達しています。このようにして生み出される「蔵出しベニーモ」は、蜜のような甘さとしっとり感が特徴で、多くのファンを魅了しています。
事業の今後の展望
なかせ農園は、熊本地震以降の経験を踏まえ、さらなる成長を目指しています。具体的には、作付面積を年間0.5haずつ増やし、選果場も整備し出荷能力を1.5倍に引き上げる計画です。これにより、新たな輸出案件や大規模直販活動、消費者向け商品の開発に取り組む予定です。また、障がい者の方々が共に働くための環境を整える「ReZou(れぞう)」という就労継続支援A型事業所の開所も2026年1月に計画しています。
みんなの力で未来をつくる
「蔵出しベニーモ」ファンドは、600万円を目標にしています。一口の出資金は32,400円で、出資者には冷凍焼きいもが特典として提供されます。この取り組みは、地域の農業の持続可能な発展を支えるだけでなく、社会に貢献する取り組みでもあります。
熊本地震からの復興を背後に、地域の特产であるさつまいもを通じて皆さんと共に未来を築いていくその姿に、ぜひ参加していただきたいと思います。あなたの応援が、地域の未来をつなぐ力になります。