女性起業家平尾有希、アジアの農林水産分野で快挙を達成

平尾有希の快挙！BELLA AWARDS 2025受賞の背景

株式会社ふく成の取締役である平尾有希さんが、アジアにおける女性起業家を称える「BELLA AWARDS 2025」アグリ・フードテックウーマンプレナー部門で日本人初の1位を獲得しました。この受賞は、日本の地域水産業を代表し、女性の力がどのように持続可能な未来を志向するかを示す大きな意味を持っています。

BELLA AWARDSとは

このアワードは、アジアスモールビジネス連盟（ASBF）が主催するもので、農業、水産業、畜産、林業などの分野での革新を評価する国際的な表彰制度です。平尾さんは審査過程において“満場一致”の評価を受け、日本代表として選ばれました。

平尾有希に迫る

平尾さんはこれまで、厳しい人生の局面を乗り越え、地域に根差した起業家として挑戦を続けてきました。特に注目すべきは、余命半年と宣告された大病からの復帰後も、母として家庭を支えつつ、事業に対する情熱をもっている点です。こうした姿勢が、審査員に強い印象を与え、受賞につながりました。

彼女が手掛ける「Firesh®」は独自の鮮度保持技術を駆使し、従来の水産業を革新するフードテックブランドです。この技術により、鮮魚の賞味期限は最大30倍に延長され、素材本来の旨味も引き出されています。それにより、食品ロスの低減にも貢献しており、地域社会における持続可能なビジネスモデルが確立されています。

地域との共創とイノベーション

平尾さんは熊本県・天草市との連携を通じて、地域漁業者と共に新たな挑戦を行っています。全国規模の産直ECサイト「食べチョク」では、水産部門で2年連続の1位を獲得し、その販売戦略が高く評価されています。このように、地域資源を消費者に直結させる取り組みは、ビジネスの先駆者としての資質を示しています。

受賞の意義と未来への展望

平尾さんは受賞について、「天草という小さな地域から生まれた挑戦が認められたことをとても誇りに思います。この受賞は、私一人の力ではない」とコメントしました。地域の仲間や家族、支えてくれた方々への感謝を述べつつ、これからは得た経験を活かして新たな共創を生んでいく意気込みが感じられました。

また、株式会社ふく成では、国際的な視点での事業展開や地域活性化に向けた取り組みを進めていく方針とのことです。具体的には、海外市場への鮮魚の提供を目指し、新たなパートナーを探しているなど、さまざまな分野での挑戦が計画されています。さらに、地域活性化に向けた具体的なアクションとして、チームを結成し、人口減少問題への対応や子ども食堂への支援など、多岐にわたる取り組みが考えられています。

この受賞は、単なる個人や企業の成功にとどまらず、地域社会の発展に寄与するモデルとして、今後も注目を集めることでしょう。平尾さんの地道な努力と情熱が、アジアの農林水産分野において新たな風をもたらすことを期待せずにはいられません。