地下水を育む田植え体験の様子
2025年6月7日、NOK熊本事業場の社員とその家族55人が、熊本県菊池郡大津町にある水田で「地下水を育む田植え」に参加しました。この取り組みは、NOK株式会社が過去6年間にわたって協賛している「水田オーナー制度」の一環として行われました。参加者たちは、生産者の指導のもと、実際に田植えを行い、地域の水資源を守る重要性を体験しました。
水田オーナー制度とは?
「水田オーナー制度」は、農業において雨水や地下水を地中に浸透させる役割を持つ水田を保護する活動です。協賛企業や団体が水田のオーナーとなり、生産者と共に米作りを行うことで、地下水を育むための「かん養」に貢献しています。NOK熊本事業場は、地域に根差した企業として、この取り組みを通じて、地下水保全を積極的に推進しています。
田植え当日の活動
田植えの日は、晴天に恵まれ、多くの参加者が集まりました。開会式では、くまもと地下水財団の古閑仁美課長補佐が挨拶し、「皆さんの田植え体験が、熊本の水を未来へとつなげる力になります」と期待の言葉を送りました。
参加者は、まず生産者から苗の扱いや植え方を学びました。泥に足を突っ込む最初の瞬間にはドキドキする場面もありましたが、次第に泥の感触に慣れ、苗を一本ずつ丁寧に植える作業に没頭していました。子どもたちは初めての田植えに興味津々で、思い思いに泥に触れながら楽しんでいる様子が印象的でした。
田植えを終えた後、参加者たちは整然と並ぶ青い苗を見つめ、秋の収穫に思いを馳せていました。また、農業の重要性や地下水保全について生産者と交流する時間も設けられました。
参加者の声
参加者の中には、子どもと一緒に参加した方や、久しぶりに大地を感じたという感想を持つ人々がいました。社員の西村崇治さんは、「息子と一緒に米作りの大切さを学ぶことができ、大変有効な時間でした」と話しました。また、別の参加者は、「泥の感触が懐かしかった。水田が地下水を育む重要な役割を果たすことを実感しました」と述べました。さらに、他の参加者は「無心になって作業に没頭でき、自分自身をリフレッシュできた」と、貴重な経験を語っています。
地域貢献のさらなる取り組み
NOK熊本事業場は、田植えの後に収穫した米を地域のフードバンクに寄付するほか、毎年秋には収穫の成果を報告します。本年も約4,500トンの地下水を育んだ証明書が交付される予定です。このように、地域の水資源を保護し、サステナブルな未来を目指す活動は今后も続いていくことでしょう。
くまもと地下水財団について
くまもと地下水財団は、熊本県の地下水保全と質を維持する活動を行っており、「水田オーナー制度」もその一環です。地下水は熊本地域の水道水源の100%を占めているため、これらの取り組みは地域にとって非常に重要なものとなっています。
環境保全についての意識を高めてもらうためにも、今後もNOK熊本事業場はこの活動を継続して推進していく予定です。地域の企業としての責任を持ち、持続可能な社会の実現に向けて一層の努力を続けます。