ファミリーマートと「きゅるりんってしてみて」のコラボキャンペーン
2025年7月1日から7月14日までの期間、ファミリーマートで行われた「きゅるりんってしてみて」とのコラボレーションキャンペーンが大きな話題を呼びました。このキャンペーンでは、全国にあるファミリーマートに設置されたデジタルサイネージ「FamilyMartVision」を通じて、オリジナル動画が配信されるとともに、ファンをターゲットにしたSNSキャンペーンが展開されました。
イベントの内容とファンの反響
本キャンペーンでは、地域ごとに異なる全6種類のオリジナル動画が配信され、各動画内に表示される子キーワードを集めてSNSに投稿する仕組みがありました。さらに、ファミマプリントを活用した限定ブロマイドの販売も行われ、ファンの興味を引く取り組みが多数実施されました。結果として、FamilyMartVisionの視認率は前週比で0.7ポイント上昇、「きゅるりんってしてみてオリジナル動画」の視認率は、全体の平均視認率を6ポイント上回るという成果を収めたのです。
特に、女性10代から20代の視認率の向上が顕著であり、オリジナル動画がこの世代の関心を引く要因となったと考えられます。また、SNS上ではハッシュタグ「#きゅるりんってしてみて」と「#FamilyMartVision」が多数の投稿を集め、ファンたちが店舗に訪れる原因となったことも報告されています。
ファンダムマーケティングという新手法
今回のキャンペーンは、リテールメディアをターゲットとした新しいファンダムマーケティングの手法として注目されています。リテールメディアとは、日常の買い物空間を利用して、特定のコンテンツを効果的に配信する広告手法です。これにより、ファンの日常生活に密接に結びつくようなプロモーションが実現しました。
また、地域性を活かしたコンテンツ展開が行われたことで、特定の地域のファンによる情報共有が活発化し、キャンペーンの盛り上がりを見せました。ファン同士がキーワードを共有したり、どの動画が自分の地域に配信されたのかを楽しむ様子がSNS上に広がり、新たなコミュニティが形成されました。
リテールメディア業界の未来を考える
近年、リテールメディア市場は急速に拡大しています。国内市場も2030年には現在の約2.6倍に成長すると推測されています。今回のキャンペーンは、特に狙い目とされるZ世代へのアプローチに成功した例として取り上げられ、今後のリテールメディアの可能性を示すものとなりました。
今後もファミリーマートはエンターテインメントとの連携を強化し、地域密着型のコンテンツ配信をさらに拡充していく方針です。ファンダム文化を持つアーティストやキャラクターとのコラボレーションによって、さらなる新たな価値をゾーン内に創出することが期待されます。
おわりに
ファミリーマートときゅるりんってしてみてとのコラボは、ただのマーケティングキャンペーンではなく、ファンの心を掴むための新しいアプローチの一環であることがわかります。「買い物をしながら楽しめる」体験を提供することで、ファンを巻き込んだ双方向のやり取りが積極的に生まれています。これからも、日常の購買体験に新たなエンタメ要素が加わることに期待が寄せられています。