初の自伝『生まれてきて、よかった』が描く心の軌跡
今夏、熊本県の「こうのとりのゆりかご」に預けられた当事者の宮津航一さんが、自らの生い立ちや心の葛藤をつづった自伝『生まれてきて、よかった』が7月19日に発売されました。この書籍は、幼少期の思い出や周囲の期待、さらにはこれから生きていくための勇気を与えてくれる一冊です。
こうのとりのゆりかごとは?
「こうのとりのゆりかご」は、熊本に設置された赤ちゃんのための安全な預かり所です。親に育てられない事情がある赤ちゃんを受け入れることで、地域での支援を象徴的に表現しています。2007年5月10日、開設初日に預けられたのが、当時3歳だった宮津航一氏です。彼は自分が預けられた記憶がうっすらとしか残っていないものの、その経験が彼の人生に与えた影響は計り知れません。
著者宮津航一の成長と葛藤
本書では、宮津さんがどのようにしてさまざまな人々に支えられながら成長してきたかを描いています。里親や学校の先生、友人たちとの交流を通じて、彼は自分のアイデンティティを模索しました。しかし、実の親のことを知りたいという思いと、それによって得られるかもしれない痛みの恐れといった葛藤が彼を襲います。
自らの体験を社会へ伝える
22歳になった今、宮津さんは「子ども大学くまもと」を設立し、講演活動を通じて命の大切さを広めています。特に同じ境遇にある子どもたちへのメッセージは、彼が最も伝えたいことの一つです。また、預けた親戚に対する思い、出生に関する議論についても発信しています。
書籍の目次から
本書は、以下のような章構成で彼の物語が展開されます。
- - 第一章「ゆりかご」に預けられて
- - 第二章生い立ちをたどる
- - 第三章さまざまな挑戦
- - 第四章当事者としての思い
- - 第五章子ども大学
- - 第六章子どもたちの支援を
- - 第七章今、伝えたいこと
各章では、宮津さんの思春期の葛藤や、陸上競技や生徒会活動を通じて感じたこと、熊本地震を乗り越えた経験など、多岐にわたる内容が語られます。
地域とともに
本書を通じて、宮津さんは「ふるさと」への深い愛着や、地域に根ざした支援の重要性についても触れています。自身の経験をもとに、ただの支援者ではなく、自らが地域の子どもたちを見守る親としての役割を果たすことを目指しています。
終わりに
『生まれてきて、よかった』は、ただの自伝に留まらず、多くの人々に希望を与えるメッセージが詰まった作品です。熊本での出来事や彼の成長を知ることで、私たちもまた彼と同じ思いや夢を持つことができるのではないでしょうか。命の尊さを再認識できる絶好の機会となります。
書籍情報は以下の通りです。
- - 書名:生まれてきて、よかった
- - 著者名:宮津航一
- - 発売日:2026年7月19日
- - 定価:1650円(本体1500円+税)
- - 発行:熊日出版
詳細は
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