熊本県立大学の学生が、Apple社が主催する「WWDC25 Swift Student Challenge」で見事入賞を果たしました。飯村研究室に所属する濱本太輝さんと、同じく研究室の山口昂大さんが、世界中から集まる学生の中からその実力を認められました。
特に濱本さんは、数百人の中から『Distinguished Winner』などといった名誉ある賞を受賞し、Apple本社で開催された特別なイベントに招待されました。このイベントは1990年から続くWWDCの一環として行われ、日本国内外の開発者にとって夢の舞台です。
WWDC25 Swift Student Challengeとは?
「WWDC25 Swift Student Challenge」は、Appleが毎年開催する開発者向けイベントの中で行われるコンテストです。参加者は、Appleが開発したプログラミング言語「Swift」を用いたアプリプレイグラウンドを制作して応募します。
今年のWWDC25では、約350名の学生がWinnerとして選出され、その中から特に優れた50名がDistinguished WinnerとしてApple本社に招待されました。この中に濱本さんと山口さんが名を連ね、栄誉ある賞を受賞したのです。
濱本さんの受賞理由とアプリ
濱本さんは、アプリ「Hanafuda Tactics」を制作しました。このアプリは、日本の伝統的な花札をベースにしており、初心者でも楽しめるような工夫が施されています。特に、四季の美しい花や動物をデザインに盛り込み、日本文化の魅力を引き出すことに注力しています。
プレゼンテーションの際には、AppleのCEO、Tim Cook氏に直接アプリの説明を行い、高い評価を受けることができました。彼は「このアプリは文化の継承の可能性を示している」と称賛したとのことです。
イベントのハイライト
6月に行われたこのイベントには、受賞者たちのための特別なウェルカムレセプションが開催され、濱本さんを含む11名の学生が自らの開発したアプリをTim Cook氏にプレゼンしました。これに続いて、大規模なウェルカムイベントや基調講演が行われ、各種の新機能が発表されました。
最終日には、新機能に関する実践的なセッションが行われ、世界中から集まった優秀な学生開発者たちが互いに知見を交換する貴重な時間となりました。
山口さんについて
もう一人の受賞者、山口昂大さんは『CamGuide』というアプリを開発しました。このアプリは、写真撮影を楽しむための手助けをするもので、利用者が美しい構図を学べるように設計されています。自身の趣味から生まれたこのアプリは、多くのユーザーが写真の楽しさを体感できるようにと心をこめて作られました。
熊本県立大学飯村研究室
飯村研究室では、コンピュータと人間が共存する社会を目指して、様々な研究が行われています。特に進化的アルゴリズムやAIを使った課題解決に取り組み、地域に根ざした実践的な教育が特色です。また、「STEAM Kumamoto」などのプログラムを通じて、次世代の育成にも力を注いでいます。
今回の受賞は、濱本さんや山口さんだけでなく、飯村研究室全体にとっても誇りです。濱本さんは、「この経験を糧に、さらなる成長を目指し、学びを多くの人と共有したい」と意気込みを語りました。
今後、彼らの活躍が楽しみです。熊本県立大学で学ぶ若者たちが未来のテクノロジーを切り開いていく姿を、ぜひ見守りたいと思います。