久住町が再び賑わう場所へ
かつて人と文化が交わった宿場町、久住に新たな風が吹き込む。大分県の久住町では、社会福祉法人博愛会が運営する農家レストラン「山田や」と甘味処「白丹屋」が、令和8年4月15日にオープンします。この新拠点は、町の高齢者と障がいのある人々が中心となり、地域の再生を目指して動き出します。
歴史を持ちながらも変化する町
久住は、熊本と豊後を結ぶ肥後街道上の重要な地点であり、過去には加藤清正や坂本龍馬も行き交った歴史深い場所です。しかし、過疎化と高齢化が進む現状では、かつての賑わいが失われつつあります。そこで、町の再生を見据えた取り組みが必要だと考えられました。
地域を動かす福祉の力
「福祉はただの支援にとどまらず、地域を活性化する原動力になる」との思いから、博愛会はこのプロジェクトを開始しました。定期的に訪れる観光客や地元住民が集まる新たな社交の場として、レストランと甘味処の二つの施設が地域の中心に設けられます。
地元の食材を使った絶品料理
「山田や」では、地域で採れる新鮮な野菜や野草を使い、地元のおばあちゃんたちが心を込めて作るおばんざいを取り入れた食べ放題を提供。地元の味を楽しむことができるため、訪れる皆さんが久住の食文化を体感できる場となっています。また、「白丹屋」では、街の造り酒屋「久住千羽鶴」の酒粕を使用した酒まんじゅうや昔ながらのぼたもちが味わえます。
世代を超えた共働の風景
この新拠点では、高齢者や障がいのある方々が無理なく働く環境が整えられています。各自が持てる力を発揮しながら、世代や障がいの壁を越えて共に作業する風景が広がります。これにより、新たな繋がりやコミュニケーションが生まれ、地域に新しい活気がもたらされるのです。
みんなが集える「茶論自由堂」
施設内には、「茶論自由堂」という無料で利用できるコモンズが併設されています。この場所では子どもたちが宿題をしたり、地元の人々が語り合ったり、旅人が気軽に立ち寄ることができるようになっています。この何気ない交流こそが、町に価値をもたらすと考えられています。
誰でも利用できる開放的な空間
新しい施設は、地域の人々や観光客が共に利用できる「ひらかれた場所」を意図して設計されています。駐車場やトイレ、精米所なども地域に開放され、誰もがアクセスできるようになっています。また、NPO法人KUKULUによる高齢者向けの無料送迎の拠点としても機能し、地域の暮らしを支える役割を果たしています。
空間デザインの秘訣
このプロジェクトは、町づくりに精通した設計士・佐藤勤也氏が手掛けた建物設計や、長内デザイン室の長内研二氏による店舗デザインによって形作られました。訪れる人々が自然と集まりたくなるような空間となるよう工夫されており、地域交流の場が生まれることを目指しています。
新たな未来を見つける場所に
この新拠点は単なる福祉施設にとどまらず、人々が集い、交流できる場として機能しています。障がいのある方や高齢者、子ども、観光客などが同じ場所で共存することで、町が再び活気を持ち始めるのです。江戸の道が、福祉の力によって再生を果たす、そんな新しい形のまちづくりが久住から模索されています。
開設概要
開店日:令和8年4月15日(水)11時~
所在地:大分県竹田市久住町大字久住6113番地
駐車場:26台
社会福祉法人博愛会
TEL:097-586-6121