コロワイド、業界初の食品安全規格認証を取得
株式会社コロワイドのグループ会社、ハートフルダイニングが給食業界では初めてとなる「JFSマルチサイト」規格の認証を取得しました。この認証は、多店舗展開を行うフードサービス業者向けの食品安全マネジメント規格であり、食品衛生法に基づくHACCPの考え方を取り入れたものです。
認証取得の背景と目的
ハートフルダイニングは、多数の受託給食事業拠点を持ち、その品質向上と安定的な食品提供を目指しています。今回の「JFSマルチサイト」規格の取得は、単に認証を得ることが目的ではありません。企業としての信頼性や、受けるお客様への安全・安心の提供を実現するための「スタート」と位置付けているのです。
JFSマルチサイト規格とは?
この規格は、以下の3つの要件から成り立っています。
1.
HACCP(危害分析重要管理点) では、調理過程の管理が求められます。食材の受け入れ、保管から調理・加工、提供に至るまでの過程を明確にし、さまざまな危害を抽出し対策を打つことが必要です。
2.
GMP(適正製造規範) は、基本的な衛生管理が中心です。調理従事者の健康管理と教育、施設設備の適切な管理、防虫防鼠対策などが含まれます。
3.
FSM(食品安全マネジメントシステム) は、HACCPとGMPを効果的に運用するためのシステムです。経営者の責任と役割を明確にし、全体として食品安全方針を策定することが求められるのです。
認証に向けた取り組み
ハートフルダイニングの認証取得においては、全社を挙げて取り組みが行われました。全12の事業所が対象となり、年に1回の外部審査によって適合性が評価される仕組みが設けられています。このプロセスを通じて、店舗ごとの食品安全水準のばらつきを抑えることが期待されています。
また、食品安全に対する意識を高め、継続的な改善が実施されることで、顧客からの信頼も得られるでしょう。これにより、取引先との関係をより強固にし、消費者に対しては信頼のおける安全な食事を提供できるようになるのです。
ハートフルダイニング社長の声明
代表取締役の栢森洋平氏は、「食品安全の確保は、お客様の健康を守るための最も重要な責任であり、企業の持続可能性とも直結する」と述べています。今回の認証は企業にとってのゴールではなく、新たなスタートであり、持続的な取り組みを続ける姿勢が重要です。
コロワイドグループの取り組み
コロワイドは、持続可能な社会の構築に向けて、企業価値の向上にも取り組んでいます。今回の取り組みも、その一環として位置づけられており、「食の安全・安心の提供」を柱に様々な施策の実施を進めています。
今後もコロワイドとハートフルダイニングには、食品安全の確保とクオリティ向上に向けた挑戦が続くことでしょう。業界に新たな風を吹き込む今回の認証取得をぜひ注目しておきたいところです。