熊本のトイメディカル、Go-Tech事業での成果を発表し新たな商品開発へ
熊本県熊本市に本拠を置くトイメディカル株式会社が、経済産業省の「成長型中小企業等研究開発支援事業(Go-Tech事業)」において、3年度目の事業継続が決定したことを発表しました。この決定は、同社が開発した独自の塩分コントロール技術に基づく商品開発を加速させることにつながります。
Go-Tech事業とは?
Go-Tech事業は、中小企業が大学や研究機関と連携し、高い事業化の可能性を持つ研究開発や試作品の開発、販路開拓を支援するプログラムです。令和5年度にトイメディカルはこの事業に選ばれ、塩分吸収抑制技術を利用した革新的な食品の研究開発を行っています。これにより、食事からの塩分摂取過多による健康問題を解決し、生活習慣病の予防を目指しています。
研究開発の進捗
令和6年度の取り組みとして、トイメディカルは以下の3つの研究開発を進めています。
1.
アルギン酸類の効果検証
塩分コントロール技術のコアであるアルギン酸類の動物モデルにおける効果を検証中です。
2.
高機能コーティング技術
流動層造粒乾燥機を使い、新たなコーティング技術の開発を進めています。
3.
中華麺の創出
流行する中華料理における塩分を抑えた麺の開発に取り組んでいます。
これらの研究の成果は、全国中間評価委員会による中間評価を経て、高く評価されました。
事業の拡大に向けた計画
最終年度となる3年度目では、研究開発だけでなく、新技術の事業化・商品化にも注力します。特に、重光産業株式会社との連携により、塩分吸収を抑える中華麺の店舗展開や商品化を目指しています。また、米飯やパスタ、調味料、菓子類への応用を進め、より多くの製品展開を計画しています。
塩分コントロール技術の重要性
厚生労働省によると、日本人の平均塩分摂取量は10.1gと、設定された目標値を大きく上回っています。この過剰摂取は、高血圧や心血管疾患のリスクを増加させるため、減塩が求められています。しかし、減塩には「薄味で美味しくない」「調整が難しい」などの課題がつきまといます。このような悩みを解決するため、トイメディカルの塩分コントロール技術が活用されます。
この技術は海藻由来の「塩分吸着ファイバー」を使用しており、臨床試験では、カプセルを摂取することで1回あたり約1~3gの塩分吸収を抑える効果が示されています。この技術を活用することで、従来の料理の味を保ちながら、塩分を大幅に抑えることができるのです。
会社概要
トイメディカル株式会社は、塩分過剰摂取問題解決に取り組むスタートアップ企業で、サプリメントや調味料の開発・販売を行っています。熊本から世界に向けて、人々の健康をサポートする製品を提供しています。
公式ウェブサイトやオンラインショップも運営しており、将来的にはさらなる製品ラインナップの拡充を目指しています。今後のトイメディカルの成果から目が離せません!