常盤ゴムが試作工房電を迎え新たな時代へ
2025年9月11日、東京都葛飾区に本社を持つ常盤ゴム株式会社は、創業80周年を迎え、新たな仲間として株式会社試作工房電を迎え入れることを発表しました。この提携により、両社は「構想段階から量産前までをスムーズにつなぐワンストップソリューション」の提供を目指します。
両社の背景と目的
常盤ゴムは1945年に設立された老舗の工業用ゴム専門商社です。多岐にわたる業界のお客様に対し、素材選定から調達、販売、施工サポートまでの幅広いサービスを提供しています。これまでの80年の歴史で培ったネットワークと提案力が強みです。これに対して、試作工房電は、ハイレベルな試作加工に特化した企業です。特に、金属、樹脂、プラスチック素材の量産前試作において、迅速かつ柔軟な対応を強みとしています。
この提携は、両社がそれぞれの強みを結集し、製品開発サイクルの短縮や、顧客の多様なニーズに応えることを目的としています。顧客のアイデアや設計をいち早く具現化するため、試作段階での柔軟性とスピードを向上させる環境を整えることが期待されています。
シナジー効果と提携の意義
常盤ゴムの持つ豊富な素材の取り扱いや、全国的な拠点網は、顧客ニーズを的確に把握しやすくするため、プロジェクト遂行において非常に効果的です。一方、試作工房電の保有する先進的な設備と技術力は、製品の試作を短期間で行うことを可能にし、顧客の設計変更にも迅速に対応できる体制を支えます。
双方の強みが結びつくことで、企画から設計、試作、評価、量産準備といった一連のプロセスがシームレスに連動し、開発のスピードとコスト効率の向上が見込まれています。このように、提携によって新たな市場価値の創出が期待されています。
未来への展望
常盤ゴムは、今後も営業商社としての強みを高めていきます。試作段階を含むプロトタイピングの提案を増やすことで、顧客の新製品開発を支える存在としてのポジションを強化する計画です。また、試作工房電との協業を通じて、「試作=遠回り」という従来の認識を改め、“試作を早く、確実に量産化へ進める”ための標準プロセスを構築することを目指します。
新規の短期開発案件や少量多品種案件にも安心して対応できる体制を整え、既存顧客との取引を深耕すると同時に、新規顧客の開拓を進めていく意気込みを示しています。
代表者のコメント
常盤ゴム株式会社の社長、山口紀行は、「80年という歴史の重さを感じながら、新たに試作工房電を迎えることができ心強く思っています。お客様の理想を実現するパートナーとして、試作加工を通じて、夢や構想を速やかに形にしていく体制を整えます」と述べています。
また、小林大介社長(試作工房電)は、「常盤ゴムの豊富な商社としてのノウハウと、私たちの試作加工の能力を活かし、お客様のアイデアを早く形にすることで、製品開発のストレスを軽減したい」と語っています。
この提携により、常盤ゴムと試作工房電は、新たなビジョンを掲げ、強力なパートナーシップを築くことを目指しています。これからも、顧客のニーズに応える迅速かつ質の高いサービスの提供に注力していくでしょう。