再春館製薬所がサンショウ種子を用いた肌のエネルギー向上の研究を発表
令和の時代において、再春館製薬所が発表したサンショウ種子に関する研究は、化粧品業界に新風を吹き込むものです。加齢やストレスにより低下する肌のエネルギー源、「ミトコンドリア」の“新生”を促進する効果があり、これにより肌の状態を改善する可能性が高いことが分かりました。
研究の概要
再春館製薬所は、特に香り高い品質のサンショウ種子に着目し、その加水分解物が重要なタンパク質「TFAM」の発現を促進することを確認。このTFAMは、ミトコンドリアの機能向上に寄与し、肌のシワやシミ、くすみといったエイジングサインに対するアプローチが期待されています。2025年9月に特許出願も完了し、その研究成果が日本生薬学会で発表されました。
サンショウの持つ生命力
再春館製薬所は、「漢方発想」として自然の利用を重視しており、特に動けない植物からの強い生命力に着目しています。山岳地帯で栽培されるサンショウは、過酷な環境でより強靭なエネルギーを蓄えているとされています。研究者たちは、約530種の植物からサンショウ種子を選び、その廃棄素材から新しい可能性を引き出す試みに成功しました。
ミトコンドリアとその新生
ミトコンドリアは、細胞のエネルギー産生において重要な役割を果たしています。しかし、加齢やストレスによってその機能は低下し、肌にネガティブな影響を及ぼします。再春館製薬所は、劣化したミトコンドリアを速やかに除去し、新たに質の高いミトコンドリアを生成することが美しい肌に繋がるという理論を提唱しています。
ヒト臨床試験の結果
「日本生薬学会第71回年会」で発表された臨床試験では、サンショウ種子加水分解物を配合したクリームがほうれい線を改善する効果が確認されました。試験結果からは、クリームの未配合側ではほうれい線が平均で約10%深くなったのに対し、配合側では約8.5%改善したといいます。この結果は、サンショウ種子の成分が肌の若々しさを保つうえに寄与していることを証明しました。
未来への期待
再春館製薬所は、今後このサンショウ種子を用いた研究を基に、化粧品や健康食品など他の製品への応用も視野に入れており、更なる展開を計画しています。自然界の生命力を活かす発想から出発し、科学と技術の融合を図ることで、消費者にとっても新たな価値を提供することを目指しています。
再春館製薬所の取り組みは、まさに「自然とつながり、人とつながる明日を」という企業理念の具体化を進めるものです。今後の展開が非常に楽しみです。