熊本の女性起業家、平尾有希が世界大会へ挑戦
熊本県熊本市の「株式会社ふく成」の代表取締役、平尾有希さんが、2025年に行われる「BELLA AWARDS」国際大会の日本代表に選出されました。その評判を呼んでいる彼女の事業は、地域の水産業を再構築し、サステナブルな成長を目指すものです。彼女が受賞した理由や、今後の展開について詳しくお伝えします。
「BELLA AWARDS」とは
「BELLA AWARDS」は、アジアスモールビジネス連盟が開催するアワードで、農業や水産業などの一次産業で活躍する女性起業家を表彰します。平尾さんは、自身の病気を乗り越え、地域と向き合いながら展開した事業が高く評価され、満場一致で日本代表として選ばれました。特に、彼女のフードテックブランド「Firesh®︎」は、伝統的な水産業に新たな風を吹き込む存在として注目されています。
革新的なビジネスモデル「Firesh®︎」
平尾さんの手掛ける「Firesh®︎」は、独自の技術を用いて魚の賞味期限を従来の最大30倍に延ばし、旨味を127%も引き出すことに成功しました。この革新は、外食産業や家庭での料理における効率と食品ロスの削減を実現し、地域の水産業に新たな価値を提供しています。さらに、商品ラインには、廃棄される部位を活用した「こっぱせん」もあり、持続可能なプロダクトとして評価されています。
社会貢献への取り組み
平尾さんは天草市の漁業者と連携し、地域社会の課題解決に努めてきました。彼女のビジネスは単なる利益追求ではなく、地域の人々と共に持続可能な未来を目指す姿勢が評価されています。昨年には全国的な産直ECサイト「食べチョク」で水産部門の1位を獲得するなど、その実績は広がりを見せています。
世界大会への期待と目標
平尾さんは2025年5月14日、中国の西安で開催されるBELLA AWARDS世界大会に出場します。この大会では、アジア各国から集まる女性起業家とのプレゼンやネットワーキングが行われ、持続可能な一次産業の未来についての考えを発信するチャンスです。彼女は、「この受賞は私一人の力ではなく、私を支えてくれる家族や会社のスタッフ、そして関わってくださった全ての方々との挑戦の証です」と語ります。
これからの挑戦
平尾さんの目標は、天草から世界へ、未来の子どもたちに美味しい「食」をつなぐことです。彼女は「新しい水産業のかたち」を発信し続け、地域の発展に寄与する意志を持っています。BELLA AWARDSを通じて、平尾さんは国際的な連携や新たなビジネスの展開を実現するための一歩を踏み出しました。
地域でのサポート
平尾さんを支える地域の人々も彼女の取り組みに賛同し、共に成長する姿勢を示しています。熊本の水産業は今、平尾さんのような革新を求めており、彼女の成功が今後の起業家にとっても大きな道しるべとなるでしょう。熊本県が誇るスタートアップ企業として、今後も目が離せない存在です。