シニア世代の買い物事情：新たな買い物スタイルを探る

シニア世代の買い物事情

最近の調査結果を基に、シニア世代の買い物習慣がどのように変化しているのかを掘り下げてみました。株式会社mitorizが実施した「シニアの買い物事情に関する調査」によると、60歳以上のシニアがどのように買い物を楽しんでいるのか、興味深いデータが得られました。今回はその主要なポイントをお伝えします。

買い物頻度：週に2～3回が主流

調査の結果、シニアの約86％が週に複数回買い物に出かけていることが明らかになりました。特に、一人暮らしのシニアでは「ほぼ毎日」買い物に行く割合が48.6％に達し、日常生活において買い物が重要な役割を果たしていることがわかります。家族と過ごす場合は「週に2～3回」が一般的で、住環境によって行動パターンが異なることも示唆されています。

買い物時間：夕方に集中

続いて、買い物を行う時間帯に関する調査も注目の結果を示しました。最も多いのは「夕方（15時～18時ごろ）」で34.0％、次いで「夜（18時以降）」が18.2％となっています。特に「ほぼ毎日」買い物に出かけるシニアは、18時以降に買い物をする割合が高く、仕事終わりや日中の活動が終わった後に出かける様子が伺えます。

気分転換に役立つ買い物

「買い物が気分転換になるか」という質問に対して、79.7％ものシニアが「そう感じる」と回答しました。これは、頻繁に買い物をするシニアほどその傾向が強まり、買い物が心のリズムを整える役割を果たしていることを示しています。日々の生活の中で、買い物が一つの楽しみとなっているようです。

購入先の選択肢

スーパーが圧倒的に支持される中、ドラッグストアも高い利用率を誇ります。調査によると、95.5％のシニアがスーパーを選んでおり、次に多いのがドラッグストアの60.0％、コンビニは32.7％でした。特にドラッグストアは食品や日用品、医薬品を一度に揃えられる利便性から高い支持を得ているようです。

買い物の楽しさ

買い物時に「楽しい」「嬉しい」と感じるシニアは約90％。主な理由としては、セールや特売による“お得感”や、思いがけない商品との出会いが挙げられます。また、気分転換や外出のきっかけとなっていることも多いようです。買い物そのものを楽しむ姿勢が、シニア世代の生活の質を高めていると言えそうです。

情報収集はデジタル化が進行中

商品情報の収集についても興味深い結果が得られました。シニアの47.1％が“店舗のアプリやLINE通知”を利用しており、これが従来の「紙のチラシ」36.8％を上回っています。これはシニア世代においてもデジタル情報が日常生活の一部となっていることを示しています。しかし、SNSの利用は依然として少数派であり、さらなる普及が期待されます。