株式会社しまむらへの株主提案
株式会社しまむら(証券コード8227)において、カタリスト投資顧問株式会社が重要な株主提案を行いました。この提案は2025年5月に予定されている第72期定時株主総会にて議論される予定です。提案内容は、主に配当と自己株式取得に関するものです。
企業の成長を支える優れたビジネスモデル
しまむらは、その独自のビジネスモデルによって業界内での競争力を確立し、着実に成長を続けています。これまでの歴史の中で、商品力と販売力を高めることで競合他社からの模倣を許さない仕組みを確立しました。その結果、同社は非常に高いキャッシュフローを創出し、安定した業績を維持しています。
株主還元の強化に向けた議論
これまで、しまむらは株主還元方針において、配当性向を約2.0%から中期経営計画2027に基づき3.0%に引き上げることを発表しました。しかし、カタリスト投資顧問では、さらなる還元の必要性を感じています。2025年2月期の三決算期の時点で、同社は560億円の余剰資金を保有しており、経営陣はその過剰な現金に対する見直しを行っています。
カタリストは、配当性向を60%に高めることと当期純利益の40%相当の自己株式取得を提案し、総還元性向100%を目指すべきだと考えています。これにより、資本政策の見直しを促進し、さらなる企業価値の向上を目指します。
経営陣の判断と市場の反応
2025年2月期の決算説明会において、しまむらのROE目標が修正され、より高い目標が設定されました。これにより、投資家たちは市場での期待値が高まると予測されています。しかし、しまむらが現在計画している株主還元が670億円にとどまるため、ROEを9%に引き上げるためには、さらなる増加が必要です。
提案の具体的な内容
提案された内容を具体的にみると、配当性向60%に基づいて年間240億円の配当を実施し、また自己株式取得として年間160億円を実施することが挙げられています。経営陣が必要とする現預金の基準は売上の4カ月分とされていますが、2025年2月期第3四半期の余剰金はすでに560億円に達しています。これは、今後3年間の営業キャッシュフローからも十分に賄えるものです。
この提案は、しまむらの資本政策の根本的な見直しを迫るものであり、株主の期待に応えるために重要なステップとなるでしょう。株式会社しまむらは、今後も株主との対話を重んじ、持続可能な成長を目指していくという姿勢を示しています。
結論
以上の提案は、しまむらにとって重要な局面を迎えるものであり、株主還元が強化されることによって、企業の成長を支えるだけでなく、株主にとってもより魅力的な投資先となる可能性が広がります。今後の動向には注目です。
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本件についての詳細な情報は、カタリスト投資顧問株式会社にお問い合わせください。