天草の未来を描く地域活性拠点「くまもとアグロキャンバス」の挑戦
天草市に新たに誕生した「くまもとアグロキャンバス」。この共創型コミュニティは、農業体験を通じて地域の未来を一緒に描くことを目指しています。天草農工房ふぁおが運営するこのプロジェクトは、特に高齢化や後継者不足が深刻な農業界の課題に挑むものです。本記事では、アグロキャンバスの概要とその魅力について詳しくご紹介します。
アグロキャンバスの背景と目的
天草は他の地方と同様、農業従事者の高齢化や耕作放棄地の増加が問題となっています。こうした中で、東京から移住した筒井洋充さんが2016年に引き継いだみかん山の経験を活かし、地域の人々と連携して持続可能な地域活性化を目指しています。
「くまもとアグロキャンバス」は、地域の資源を活用し、新しい価値を創造することを目的としています。高齢化を乗り越え、30年後も子どもたちの笑い声が響くまちを実現するために、地域内外の人々と共創していきます。
主要な活動内容
アグロキャンバスでは、参加者が本物の農業体験を行うことができます。特に、デコポンの品種であるみかんの栽培に関するリアルな体験は、食への理解を深めることに直結します。収穫体験だけでなく、夏の摘果作業や自然災害対策といった一年を通じた農業の苦労を学びながら、農地を保全する意識を高めることができます。
さらに、滞在中は農作業に集中できる環境が整っており、母屋やキッチンを利用して本格的な体験が可能です。しかし、アグロキャンバスは単に農業体験に留まりません。地域のネットワークを活かしたさまざまなイベントも実施され、例えばホタル鑑賞会やBBQ、牡蠣養殖見学など、天草ならではの魅力を存分に楽しめるプログラムが用意されています。
参加者が主体の「キャンバス」運営
このプロジェクトの特徴の一つは、参加者が主体となって活動を計画・実行できることです。固定されたプログラムを提供するのではなく、メンバーのアイデアやスキルを活かし、地域活性化に繋がるプロジェクトを共に創り上げるスタイルをとっています。これにより、参加者は自らの人生をリデザインしながら、地域の魅力を新たに創出することができます。
参加者の対象像
「くまもとアグロキャンバス」は以下のような方々をターゲットとしています。
- - 地域づくりや地域活性化に関心のある方
- - 都市部に住む農業体験や地方暮らしに関心がある方
- - 自身のスキルを地域貢献に活かしたい方
- - 地域との繋がりを求めて移住を検討している方
- - 自然や食育の機会を子どもたちに提供したい保護者や教育関係者
- - 日本の文化や暮らしに触れたい外国人
園主の想い
筒井洋充さんは、「農業を通じて地域の人々との繋がりの重要性を実感しています。この美しい天草が子どもたちの笑い声で満ちるためには、外部からの新しい風と地域に眠る魅力の再発見が必要です」と語ります。彼にとって「くまもとアグロキャンバス」は、皆で未来を描くための“キャンバス”であり、地元の新たな活力となることを願っています。
くまもとアグロキャンバスの詳細
- - 名称: くまもとアグロキャンバス
- - 運営: 天草農工房ふぁお
- - 活動内容: 農作業体験、地域交流イベント、メンバー発案のプロジェクトなど
- - 参加方法:公式ウェブサイトから申し込み
「くまもとアグロキャンバス」は新たな地域の魅力を共に創り上げる場所です。ぜひ参加して、天草の未来を一緒に描いてみませんか?