熊本県がJAXAと人工衛星活用へ新たな取り組み
熊本県と国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、2026年に向けた重要な協力覚書を交わしました。これにより、災害時の建物被害の早期推定が可能となり、迅速な対応が期待されています。
背景
熊本県では、2016年の熊本地震を受けて、災害対応の強化について考えるようになりました。県知事の木村敬氏と、JAXAの山川宏理事長が手を組むことで、人工衛星を活用した建物被害推定プログラムが構築されました。このプログラムでは、過去の地震のデータと人工衛星からの高解像度画像を比較し、現在の最適な防災策を講じることを目的としています。
プログラムの内容
熊本県は、平成28年熊本地震の際の被害認定調査のデータをもとに、約15万件の住居情報をJAXAに提供します。これらの情報は、人工衛星によるデータと照らし合わせることで、リアルタイムで建物の被害状況を推定することを目指しています。さらに、株式会社ゼンリンが持つ詳細な地理空間情報の活用により、プログラムの精度向上にも寄与することが期待されています。
特に、正確な位置が特定できない約6万件の被害建物については、2016年時点の地図データを基に緯度と経度を付与する作業が進められています。この取り組みによって、建物の位置情報を正しく特定し、災害時に迅速な救助活動を可能にします。
ゼンリンの役割
ゼンリンは、人工衛星データだけでなく自身の時空間データベースを活用し、精度の高い情報提供を行います。彼らの取り組みは、周囲の環境に左右されることなく、過去・現在の情報を反映させるもので、建物やテナントに独自のIDを付与し、詳細な位置情報を把握する仕組みです。
未来に向けた展望
熊本県、JAXA、ゼンリンの連携によって、今後は全国的な防災策の強化にも寄与することが期待されています。ゼンリンは「知・時空間情報の創造により人びとの生活に貢献します」という企業理念を掲げ、地域との共創活動を通じて社会的な価値を創出することを目指しています。中長期経営計画「ZENRIN GROWTH PLAN 2030」も進行中で、これらの活動に一層の注力が期待されています。
この新たな取り組みを通じて、熊本県は災害への備えを一層強化し、安全・安心な社会を実現するために動き出しています。
まとめ
熊本県とJAXA、ゼンリンの三者が手を組むことで、地震などの災害時における迅速な対応が可能になることを目指しています。これにより、今後の災害に対する備えがより強化されることが期待されています。