久住高原南山荘での特別ディナー体験がもたらす地域の力

地域の力で特別な食事体験を実現

大分県の竹田市にある「久住高原南山荘」は、地域の自然に囲まれた安心感のある高齢者施設です。この南山荘が今年、開設から10周年を迎えることを記念し、地元の人気リゾートホテル「レゾネイトクラブくじゅう」と手を組み、特別な食事イベントを実施しました。この企画は、入居者の皆さんに“ホテルのような非日常”を味わってもらうことを目的としており、地域の力によって新たな価値を創出する取り組みでもあります。

入居者のための10周年の特別企画

「久住高原南山荘」では、入居者一人ひとりの尊厳を大切にし、安心して暮らせる環境づくりに努めてきました。これからの10年へ向けて、「心に残る時間」をテーマにした新たな活動をスタート。今回の特別食事イベントは、その第一弾として位置づけられています。

ホテルのシェフとの連携

普段、南山荘で提供される食事は、法人内の給食センター「パルクラブ」から運ばれる栄養バランスの整ったもの。しかし、この日特別に地元リゾートホテルのシェフが手がける料理を届けることに挑戦しました。まるでホテルのレストランで食事をしているかのような体験を入居者に味わってもらいたいとの思いから、各種工夫が凝らされました。

プロジェクトの準備

このプロジェクトには、シェフとの綿密な打ち合わせが不可欠。4回以上の打ち合わせと2回の現地訪問を経て、シェフが直接アドバイスをくれる形でほんのりとした食点が形作られていきました。大根なますには柚子の皮を添えることで、見た目、香り、味の全てに春を感じる演出が施されました。

誰もが楽しめる特別メニュー

今回の特別メニューは、多彩な味わいが詰まった豪華な食卓です。メニュー内容は以下の通りです：

- お赤飯
- 大根なます（柚子風味）
- さしみ
- 天ぷら（舞茸、南瓜）
- ステーキ
- 菜の花のお浸し
- 蒸し卵のあんかけ
- 桜大根
- 抹茶ババロア
- お吸い物
- ジュース

入居者の皆さまからは、料理が提供された際には笑顔と歓声が溢れ、食事を楽しんでいる様子が印象的でした。この特別なディナーが心に残る時間となり、入居者たちにとっての大切な思い出の一部となったことでしょう。

地域との共生とこれからの展望

今回の取り組みは、ただ食事の楽しみを再発見するだけではなく、地域との連携が福祉施設に新たな可能性をもたらすものでもあります。今後も南山荘は地元の企業や団体と連携し、入居者の暮らしに感動や喜びをもたらす活動を続けていくことが計画されています。地域の皆と共に協力し、さらなる感動を創出していくことを目指しています。