コクヨが手がけた、インクルーシブなハサミの寄贈
2023年4月中旬、コクヨ株式会社が仁風堂の精神で進めるインクルーシブデザインの取り組みの一環として、ハサミ「サクサ」とカフェチェア「ヘミング」を熊本市に寄贈しました。この取り組みは、利き手や身体的特徴を問わず、誰もが快適に使用できる製品を提供しようとする試みです。
「サクサ」と「ヘミング」の特徴
寄贈されたハサミ「サクサ」は、コクヨ独自の「HOWS DESIGN」プロセスを取り入れてリニューアルされた製品です。約500丁が教育関係施設164箇所と、令和7年には庁舎内に設置予定の「ワークステーション」へ配布されます。また、カフェチェア「ヘミング」はビジネス支援施設「XOSS POINT.」に設置され、誰でも利用できるよう配慮されています。
熊本市のインクルーシブな取り組み
熊本市は、障がいがあってもなくても誰もが能力を発揮できる社会を目指し、インクルーシブ教育やインクルーシブ遊具の導入など、様々な施策を実施しています。このような市の姿勢に共感し、コクヨは寄贈を決定しました。寄贈式では、大西市長や市職員など多くの方々に「サクサ」を体験していただき、ハサミの使い心地についての感想を伺いました。
寄贈式の感想
大西市長は「切りづらいビニールも簡単に切れる。家庭でも使いたい」と満足の声をあげ、招待された左利きの参加者も「切れ味が非常に良く、驚いた」と感動を示しました。また、職員からは「ビニールなどが特にサクサク切れる」との嬉しい報告があり、非常に評価されていました。
インクルーシブデザインのプロセス
「HOWS DESIGN」では、リードユーザーとの対話を通じ、社会全体に対応した製品を開発することを目指しています。現に、偏見のない社会を作るためには、多様性を認め合うことが大切であり、各人が共に活動できる環境を整えることが重要です。コクヨはこのプロセスを通じて、障がいの有無に関係なく、誰もが同じ体験を享受できる社会の実現を目指しています。
これからの展望
寄贈された「サクサ」と「ヘミング」を通して、熊本市はさらなるインクルーシブ社会の実現に向けて一歩前進することが期待されています。コクヨは、この取り組みが地域の多様なニーズに応え、みんなが快適に暮らせる環境の構築に繋がると信じています。さらなるシナジーを生むために、今後も様々な協力が進められることを願っています。製品についての詳細は、コクヨの公式サイトでご確認いただけます。