救急救命士養成の新しい形「PBET」がもたらす教育革新

このたび、株式会社FAST LINKが救急救命士養成学校向けのeラーニング教材「PBET（Paramedic Basic Education & Training）」を正式にリリースしました。2025年11月1日から稼働するこのシステムは、これまで1,000名以上の現役救急救命士の声を取り入れ、救急救命士が現場で即戦力として活躍するための次世代型教育プラットフォームとして設計されています。

PBETの開発背景

PBETの開発に至った背景には、日本全国の救急救命士を対象とした教育ニーズ調査があります。その結果、80.9%が「学校の授業内容は現場での活動には不十分」と感じ、卒業後に93.7%が現場活動に対して不安を持っていることが明らかになりました。このようなデータを受け、また92%が救急救命士に特化したeラーニングの必要性を強調しています。これにより、FAST LINKは現場に即した教育提供が急務であるとの結論に達しました。

PBETの教材構成と特徴

PBETは、救急現場で求められる思考力や対応力を育成するために、実際の症例や事案をベースにしたケーススタディ形式で設計されています。知識の暗記に頼る従来の教育とは異なり、学生が自ら考え、判断する力を養うことを重視しています。さらに、全20章・260本以上の動画や49種類の課題が用意されており、総コンテンツ数は500を超える圧倒的なボリュームを誇ります。

進捗管理と個別サポート

学習管理システム（LMS）を活用し、学生の理解度や進捗状況をリアルタイムに可視化することが可能です。教員はこのデータを元に、学生への適切なサポートを行うことができます。こうした点により、クラス全体の教育を統一し、個々の学生に特化した支援を行えるようになります。これは、救急救命士として現場で通用する優秀な人材を育成する取り組みに寄与します。

学生の学びが現場での力に変わる

PBETの導入により、学生の学びが実際の現場の状況に直結したものになることが期待されています。学生からのアンケート結果でも、92%が「やりがいがあった」と答え、全体の満足度は極めて高いことがうかがえます。また、93%が今後もPBETの導入を希望しているとのデータも、教材の効果を裏付けています。

教員からの評価

PBETを導入した学校の教員からは、教育の質が向上し、学生の思考プロセスがより明確になるとの声が聞かれています。学生同士が学び合う文化も育まれ、グループワークで根拠に基づいた議論が行われるようになったとのことです。これにより、教育の現場が大きく変わりつつあることを実感しています。

まとめ

PBETは、単なる知識の習得を目指すのではなく、現場で即戦力となる人材を育てるための教育システムです。学生の特性にかかわらず質の高い思考トレーニングができる環境を提供し、未来の救急救命士が確かな判断力と行動力を持つことを目指しています。教育環境に革命をもたらすPBETを、ぜひ多くの教育機関に取り入れてもらいたいものです。