女性の活躍を応援する鹿児島の先進企業「健康家族」の取り組み

鹿児島県に本社を構える株式会社健康家族は、先日開催された「鹿児島県女性活躍推進優良企業県知事表彰」を受賞しました。この受賞は、同社が長年にわたり女性が働きやすい職場環境を整えてきた結果として評価されたものです。健康家族は、伝統のにんにく卵黄で広く知られている企業で、女性の活躍を支援する取り組みが特に注目されています。

鹿児島県女性活躍推進優良企業県知事表彰とは

この賞は、鹿児島県が女性の活躍推進に力を入れる企業を表彰するものであり、対象には数多くの企業が存在します。今回は、県内から優れた取り組みを行う9社が選ばれ、その中に健康家族も含まれるとともに、代表取締役の藤朋子会長が、自社の取り組みを紹介しました。

受賞基準には、職場環境の整備、女性の採用・管理職登用、能力開発への取り組みなど、多岐にわたります。健康家族はこれらの基準を満たし、高い評価を受けました。特に、同社の育休復職率が100％を達成したことは他社のお手本となるものです。

“家族を想う”理念が生み出す職場環境

1976年の創業以来、「お客様を家族のように想う」という理念を掲げてきた健康家族。この理念は社員やその家族にも向けられ、働く環境作りに深く反映されています。藤会長は、自身の経験から、優秀な社員が家庭の事情で仕事をあきらめなくても良い環境を作りたいという強い想いを語っています。この考え方が、同社の女性の活躍を支える礎となっているのです。

社内託児所で育児をサポート

健康家族の取り組みの中で特に注目すべきは、2012年に開設した社内託児所です。これは県内でも非常に先進的な制度であり、藤会長の発起により実現しました。託児所では、手作りの食事やおやつが提供され、一時預かりやフルタイム保育にも対応しています。また、雨の日でも利用しやすい屋根付き駐車スペースが整備されており、多様なニーズに応える体制が構築されています。これらの支援により、育休復職率100％が維持されているのです。

制度と文化の両面から推進する女性の活躍

健康家族は、制度整備だけでなく、社内文化の構築にも注力しています。藤会長は「子育て中だから難しい」ではなく「どうすればできるか」を社員同士で考える文化が根づいているといいます。社員同士が助け合う風土があるため、若手社員も前向きに将来のライフプランを描くことができるようになっています。

実績と評価

長年の努力が実を結び、健康家族は現在、女性管理職比率が40％、育児休業後の復職率100％、月平均残業時間が5.7時間、有給取得率は86.2％を達成するなど、具体的な成果を上げています。また、従業員の健康を支援する制度として、子宮頸がん検診や乳がん検診なども導入されています。

今後の展望

今回の受賞を機に、健康家族はこれまで以上に「誰もが働きやすい会社」の実現に向けた方針を明確にしています。特に、性別や年齢、家庭の事情に関係なく全ての社員が安心して働ける環境の整備を進めます。子育てや介護、地域活動、キャリア形成を支える柔軟な働き方を提供し、より多様性を尊重した企業文化を育て続ける方針です。藤会長は「男女問わず自分らしく輝ける企業を目指したい」と述べ、積極的に情報発信を行うことも表明しています。