熊本高専フォーラム
2025-11-11 13:21:25

熊本高専が次世代を担う人材育成に挑む「デバイスフォーラム」開催

熊本高専が次世代を担う人材育成に挑む「デバイスフォーラム」開催



熊本県八代市と合志市を拠点にする熊本高等専門学校(以下、熊本高専)と株式会社ritaが共に主催した「第16回半導体材料・デバイスフォーラム」が、10月18日と19日の2日間にわたり、九州大学筑紫キャンパス及び福岡国際センターで開催されました。本イベントは、全国から集まった高専生や大学生、研究者、企業技術者など360名以上が参加し、半導体分野における教育と研究の深化、そして産業界との連携を目指して行われました。

基調講演の内容



フォーラムの初日には広島大学半導体産業技術研究所の寺本章伸教授による基調講演が行われ、せとうち半導体コンソーシアムの取り組みが紹介されました。このコンソーシアムでは、産官学の連携が強調され、CMOSアドバンストコースや国際ワークショップを通じて、専門的な知識と実践力を身に付けた人材育成が進められています。また、日立製作所の福岡誠之氏からは「日立が考える材料開発の今後」について講演があり、特にAIを駆使した材料開発の最新事例が説明され、技術革新に伴う共創の可能性が語られました。

さらに、OLIENT TECHの藤本鼓太郎氏が高専生向けのオンライン学習支援「高専テクノゼミ」を紹介。学生たちが企業とつながる新たな教育の場としての重要性が強調され、参加者たちの興味を引きました。基調講演後、学生たちが次々と質問を投げかけ、活発な議論が展開されました。学生の好奇心とコミュニケーション能力が試される場面が多く見受けられ、フォーラム全体が知的探求の精神に満ちていました。

学生の研究発表と交流



会議期間中には、学生による研究発表のセッションも豊富に行われました。発表数は47件にのぼり、口頭発表とポスター発表を通じて若い世代の斬新なアイデアが披露されました。特に高専生が堂々とプレゼンテーションを行う姿は印象的で、大学生や企業の技術者たちとも肩を並べ、活発な対話が生まれていました。こうした交流を通じて、新たな連携が期待される瞬間が多く見られました。

企業・大学のキャリアセミナー



午後には企業や大学とのキャリアセミナーが開催されました。35社の企業と12校の大学が参加し、幅広い業界から高専生が進路相談や技術交流を行う場として functionalityが提供されました。高専生は各企業のブースを訪れ、自らの専門性や将来のキャリアに関する具体的なアドバイスを受け、自身の進路選択についてより深く考える機会を得ました。

また、午後の日程では先端技術協奏セミナーの基調講演も行われ、SUMCO AI推進本部の酒井浩行氏を迎え、AIやDX技術の日々の進展とその実際の活用方法について語られました。

ワークショップの取り組み



2日目には、産業界との接点をより深めるべく、半導体関連企業18社の技術者と学生がワークショップ形式での意見交換を行い、ディスカッションを通じて自らのキャリアについての理解を高めました。技術職として働くことのリアルな側面について考えることができ、学生にとってかけがえのない経験となりました。

「この技術は実際に社会を変える可能性がある」と感じる学生たちにとって、技術者との対談は大きな刺激となり互いの視点を深める場となりました。

これからの展望



コロナ禍を経たこのフォーラムは、技術者育成と産業界との連携を推進する重要な場となっています。次回以降もこのような取り組みを通じて、新たな技術の創造とともに次世代の人材の育成が期待されることを願っています。今後も熊本高専は、地域や産業界との接点を大切にした取り組みを進めていくことでしょう。


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