スポGOMI甲子園2025 熊本県大会が熱戦の幕を開け
2025年10月25日、熊本市の蓮政寺公園で高校生たちによる『スポGOMI甲子園2025 熊本県大会』が開催されました。本イベントは、15歳から18歳の高校生から成る22チーム、合計66名が参加し、限られた時間内に指定されたエリアからごみを拾い上げる競技です。参加者たちには、拾ったごみの質と量をもとにポイントが与えられ、激しい競争が繰り広げられました。
環境問題への意識を高めるために
近年、海洋ごみの問題が世界的に深刻化しています。その約8割は、陸から流れ出たものだとされています。本大会の開催は、生活者一人ひとりがこの問題に意識を持ち、行動を起こすきっかけを提供することに主眼が置かれています。通常の日常生活では気づかないごみの流出と海との関連を、参加者は実際に体感することができました。
優勝を勝ち取った「Blue Sweepers」
大会の結果、見事に優勝を果たしたのは大津高校の「Blue Sweepers」チームです。彼らは、作戦タイムを活かして効率的にごみを拾う戦略を練り、サッカー部の特性を生かしたチームプレイで圧倒的なリードを保持しました。最終的に10.06kgのごみを集め、2,247.5ポイントを獲得。準優勝のチームに対して約500ポイントの差をつける結果となりました。大会の最後には、全国大会への意気込みを語り、「早く東京でごみを拾いたい!」と力強く意見を述べました。
オリジナルアイテム賞も注目
また、今回の大会ではオリジナルアイテム賞も設けられ、甲乙つけがたい出来栄えのアイテムが評価されました。1位に輝いたのは、八代工業高校の「化学科ファミリー」チームによる河童の甲羅を模したしっかりとした背負い籠。地域に根ざしたユニークなアイデアが話題を集めました。2位には、第一高校の「窒素酸素二酸化炭素(アトモスフィア―)」チームが受賞。英語で「ごみを捨てないで!」と書かれた回収箱が、国際的な観光客へのアピールも兼ねていたことで評価されました。
ごみの総量は99.99kg!
熊本県大会で集められたごみの総量は99.99kgにのぼります。会場の下通エリアは、熊本市の中心部に位置し、普段は清掃が行き届いていますが、早朝には数多くのごみが散らばっています。このごみは、一見海からは遠い場所にある商店街でも、実は河川を通って海洋ごみへと繋がっていることを参加者は認識しました。実際にごみを拾うことで、彼らの環境問題への意識が深まっていくのです。
参加者の一人は、「海ごみと商店街のごみの関係がわからなかったが、今回の経験で理解でき、自分ごととして考えられるようになった」と語りました。今後も、自らの行動が環境に与える影響を考え、多くの高校生がスポGOMI甲子園に参加することを願っています。
日本財団スポGOMI連盟について
一般財団法人日本財団スポGOMI連盟は、ごみ拾いをスポーツとして捉え、多くの人々にごみを捨てないことを意識させる活動をしています。子どもから大人までごみを拾うことを通じて、暮らしやすい環境作りを目指しています。海と日本プロジェクトを通して、熊本県の海の魅力を広め、環境保全活動を進めています。